「月」をどう考えてきたのかという歴史(月と人の歴史と物語 読了)

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図書館でパラパラとめくっていたらアナクサゴラスについての記述があったので借りてみた本。
以前少し読んだ(読み切っていない)「ソクラテスの思い出」で言及されていた人物である。ソクラテスは火と太陽は同じものというアナクサゴラスの主張は間違いだという。燃える岩……岩かいうとまた違うものではあるが、太陽は神ではない。アナクサゴラスの主張の方が科学的には事実に近いと言えそうだと思ったのだ。

アナクサゴラスは月は太陽の光を反射している岩だという。
後年、不敬罪に問われ死刑を宣告されたそうだが、執行される前に放免され、追放の身となっている。

[図説]100のトピックでたどる月と人の歴史と物語


この本は45億年前から現在に至るまで、年代順に月に関して人類がわかってきたことや月にまつわるトピックが100個綴られている。一つ一つのトピックが短めでサラッと読める。また、トピックが始まるページの上部に大きく年が書いてあるのでいつ頃の出来事の話なのかがわかりやすい。
地球と月の距離の測定、太陰暦の作成、地球中心説の考えの元に作成された複雑な軌道を描く天球図など……。

読んでいくと科学の進歩というものは熱意や個人個人の頭の良さだけではどうにもならない面も多いのだなと思う。道具が精密になったために明らかになることもあり、戦争などの社会の変化や要求で研究が進められるようになった結果わかることもある。
ガリレオまでに太陽中心説は散発的に唱えられてきたが、社会に受け入れられるまでには至らなかった。

「1914/1922年 月、一般相対性理論を証明する」の項目で「エルヴィン・フィンレイ・フロイントリッヒがロシアでスパイ容疑で逮捕された」と書いてあったので、生き延びられたのかなと心配していたら大丈夫だったようだ。(https://en.m.wikipedia.org/wiki/Erwin_Finlay-Freundlich

1926年からは宇宙ロケット開発の歴史と重なってくる。ロケットの目的地として月は最も目指しやすい目標だ。60年代から70年代にかけては米ソの宇宙開発のトピックが続く。
人類が再度月面に降り立つのはいったいいつになるだろうか。

参考文献にインターネットのアドレスが並ぶのが印象的(画像引用があるためでもあるが)。

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