カムイユカㇻと昔話

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著者:萱野 茂
本文:540ページ

カムイユカラと昔話


たまたま図書館で手に取った「カムイユカㇻと昔話」を借りて読み……きらなかった。
カムイユカㇻの項目までたどり着けなかった。無念。また借りよう。
特にアイヌ語を勉強するために借りたわけではなかったのだが、読んでみるとたくさんのアイヌ語が書かれていて、それを書き留めるのに時間がかかったというのもある。

アイヌのウウェペケㇾに触れたのは初めてだが、話の中にお決まりの表現があるのが面白い。
「何を欲しいとも何を食べたいとも思わない」という何不自由なくという表現、
「口や鼻から魂が飛び出さないように、口や鼻を両手でふさぎ」という驚きを表す表現、
「と語りながら世を去りました」という締めの言葉。

また、「父親に○○に行ってくれと頼まれているけど面倒でなかなかいかない子供」の図がちょくちょく出てきて笑ってしまった。面倒だよね、わかる。
あと途中で語り手が変わると前の語り手が死んだな……と身構えてしまう(死んでしまう話ばかりなので、生き残った話を読んだときは驚いた)。

読んだ中だとどの話が印象的だったかなあ……。「着物の片袖」はエグくて記憶に残ってるかな。クマは怖いな……。

ちなみにこの本は1988年刊行で長らく絶版だったようなのだが、2020年にヤマケイ文庫から「アイヌと神々の物語~炉端で聞いたウウェペケレ~」「アイヌと神々の謡 カムイユカㇻと子守歌」として再編して刊行されたらしい。こちらは読んでないので全て再録されているかはわからないが、タイトルをざっと読むと読んだばかりの昔話が並んでいた。
また借りて再挑戦するか、発売された文庫の方を買うか考えよう。

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