訪れた場所の記憶の仕方(東京イラスト建築さんぽ 読了)

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(これも1ヶ月ほど前のメモの発掘に少し手を加えた)

旅を終えて考える。旅をよく覚えておくための手段はどうするべきか、と。
日記を書くのもいいだろうし、このようにブログに綴るのもいいだろう(ネットに公開するとなるとあまりに個人情報な部分はスポイルする必要があるが)。父は移動時間も含めて割と詳細な旅行日程をスマホのメモに書き出していたし、前に一緒に行った友人はノートにイラストと共に感想を書きつけていたように思う。

さて私はと言えば写真は撮りっぱなし、貰ったパンフレットは一応はひとまとめになっているものの放ったらかし、メモはたいしてとっていない。
こうなると時間と共に記憶は薄れていくばかり(その中で残った物にこそ価値がある、という考え方ができればいいのだが、私は失ったものばかり数える後ろ向きな性質である)。
先月更新した記事はiPhoneがご臨終の危機だったので覚えている限りの行程を書きつけたが、あれは普段ならしないことである。
私も何かきちんとまとめて残したい。
と思っていたところに出会ったのが「東京イラスト建築さんぽ」である。

東京イラスト建築さんぽ

建物を描写したイラストが可愛らしく、ミニチュアに閉じ込めたよう。
建物の印象、その建物にまつわる話の書き込み……。
絵心がないのでこの本のようには作れないが、チケットを貼ったりして作る「さんぽノート」くらいなら真似できそうだ。

旅の間、そして特に同伴者がいる旅行ではこの本のようにじっくりと建築物を眺めるのは難しいが(色んな時間の制約がある)、建物の見方、楽しみ方のヒントが貰える。また、地元やちょっと足を伸ばして行ける範囲の建物を1日楽しむというお出かけの仕方もありかもと思えた。

紹介されている建物

本書に書かれている建物も、ユニークなものばかりで行ってみたくなる。
紹介されている建物及び内観は喫茶店多め。体感で8割ほど。
イラストで書かれた建物のページにも細々と建物やお店、出されるメニューについて書かれているが、お店自体の概略もちゃんと文字だけのページを2ページ取って書かれている。ミクロに見たいならイラストページを、マクロに見たいなら文字ページを、とはっきり分かれているのが分かりやすい。

銀座のトリコロール本店のモーニングのトーストがカリッともちっとと表現されていて美味しそうだし、ストーンのシナモンシュガーをたっぷり塗っているという、パンの厚みのありそうなシナモントーストも気になる。

銀座カフェーパウリスタのビスケットのようなスコーンも……神田の竹むらの揚げまんじゅうも……浅草の神谷バーの電気ブランも……(アルコール度数30-40度だそう)根津のカヤバ珈琲のたまごトーストとルシアンも……(ルシアンはコーヒーとココアを半分ずつ混ぜたものだそう。美味しそう)葛飾区山本亭で食べられると言うねりきりと冷抹茶も……曳舟のカドのさわやかにセロリが香ると言う活性生ジュースも……錦糸町の喫茶ニットや南千住のオンリーのホットケーキも……四ツ谷のコーヒーロンのタマゴサンドも……。

みんなみんな美味しそう(本にはまだまだ他の店舗が載っている)。

内装としてはイラストを見る限りでは石造りの無骨さと優美さがありそうな有楽町のストーン、装飾が美しそうな神保町の学士会館、ビクトリア調だという曳舟のカド、レトロ感の漂っていそうな四ツ谷のコーヒーロン、窓際席が食堂車のようらしい高田馬場の喫茶ロマン辺りが気になったが、他にも気になる建物はたくさん。

しかし、私は一応は東京近郊が活動範囲内なのだが、どの建物も知らなかった。というか本書はエリア別に建物が紹介されていて、各エリアの最初に簡単な地図が載っているのだが、こうした簡略化された地図すら、眺めたことが無かったかもしれない。(東京都内は路線図で大体の位置を把握しているところがあるな…)
あと一ヶ月くらいは散歩に向かない暑さが続きそうではあるけれども、本書を片手に該当エリアを散歩してみるのもよさそうだと思った。

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読書
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