5年ぶりの中国GP(F1 2024年)

今回も何となく記憶に残っているトピックをピックアップ。
今年初めてのスプリントのある週末だったが、5年ぶりのサーキットでいきなりスプリントをやる(=フリー走行が少ない)F1運営の考え方、よくわからない。

最終コーナーでスライドする


これでクラッシュしないとは…。
前日にサインツがクラッシュしたのと同じ箇所なのもあって余計に驚く。(状況は異なるが)


サインツのクラッシュは予選Q2での出来事だったのだが、アストンマーティンはスポーティング・レギュレーション39.6条「予選セッションまたはスプリントシュートアウト中、車両を走路上に停止したドライバーは、そのセッションのそれ以降に参加することは認められない」に反しているとして抗議を出した。ここのチームは色々よく見ているなと思う…。

ちなみに、F2のスポーティング・レギュレーションは今季から
33.5条「Any driver who in the opinion of the Stewards is the sole cause of the issuance of a Red Flag
during the qualifying practice session will not be permitted to take any further part in the
session and their fastest lap time during the session may be deleted.(スチュワードの判断で赤旗が出される唯一の原因であると判断したドライバーは予選練習セッション中はそれ以上の参加は認められない。セッションおよびセッション中の最速ラップタイムは削除される場合がある。)」となっている。
2022年には「予選での赤旗原因にペナルティを。マクラーレンCEOもF1ドライバーらの要請を支持「すぐにでもできる簡単なこと」」という話題もあり、今後この辺りは厳しくなっていきそう。

お・り・じ・な・る らいん

何それ知らん怖。

「オリジナルラインを試してみて」と言うエンジニアと、「……どういう意味……?」なルクレール。

追突


SC中にリカルドに追突するストロール。ストロールは追突直前に右側に頭を動かしており、前をよく見ていなかったのではないかと思われる。


これを見たトップ3の反応。
ノリス「こりゃ全部君のせいだわ」
フェルスタッペン「僕のせいだわ」
というジョークが面白かった。

その後のマグヌッセンと角田のリプレイを見てノリスが「クビアトとぶつかった時みたい」と言ってる事例はこれのことだろう。2019年中国GPのオープニングラップ。ノリスへの当たり方は確かにちょっと似ている(クビアトはその前にサインツと接触してノリスと当たってしまったのだが)

周、母国GPを初完走する

5年間中国GPが開催キャンセルとなっていたので、F1に来て3年目となる周冠宇にとっては初の母国GP走行。そして中国人ドライバー史上初めて母国GPを走るドライバーとなった。


ポイントは取れなかったものの、無事初完走。僚友ボッタスがエンジントラブルでリタイアしているだけに、走り切れてよかった。


カメラマンが取り囲んでいるのがちょっとシュール。

相変わらず一貫性のないスチュワードの裁定

スプリントレースの終盤にサインツとアロンソが接触した件に関して、なんとペナルティポイントが3もついた。一方、決勝でSC終了直前の隊列走行中にリカルドに追突したストロールは2。
スプリントでアロンソがリタイアしているので、懲罰感情が働いたのかもしれないが…オーストラリアGPの件でも3ついており、ちょっと重すぎるのではないかと思う。

これに関してはスペインメディアのSoyMotorが動画を二つ上げている。


Me arde la sangre con la FIA y Fernando Alonso | El Garaje de Lobato – SoyMotor.com


El despropósito de la FIA en el GP de China F1 2024 | SoyMotor.com

動画内容は全部見ていないので、動画自体がどういう論調なのか言及できないのだが、コメント欄で「イギリス人にはペナルティ出さないのにね」といった主旨のコメントが散見された。直近にあったノリスのサウジアラビアGP決勝でのジャンプスタート、中国GPスプリント予選中のアタック直前ラップの四輪脱落によるタイム取り消し→復活などが思い起こされるのだろう。
(ちなみに、ノリスのジャンプスタートが取られなかった理由はこれ、スプリント予選で裁定取り消しとなった理由はこれだそう。これに関しては両方とも妥当な裁定だと思われる)

ペナルティポイントは12ヶ月で12点つくと1戦出場停止になるという代物で、2014年に導入された。
The Raceの「HOW MANY PENALTY POINTS DOES EACH 2024 F1 DRIVER HAVE?」がペナルティポイントのついたレースと現在のペナルティポイントが見られるので便利。随時更新なので、過去のもの(対象外になったもの)は消えていく。

中国GP終了時点でペナルティポイントを一番持っているのはペレスとサージェントで8。
ペレスが持っているペナルティで現在一番古いのは昨年のシンガポールGPの1(今年9月17日に消失予定)、次が日本GPの2+2(9月24日に消失予定)。
サージェントが持っているペナルティで一番古いのはイタリアGPの2(9月3日消失予定)、次が日本GPの2(9月24日消失予定)

次がストロールの7で、一番古いものはイギリスGPの2(7月9日消失予定)。

ちなみに2023年のペナルティポイント一覧はこんな感じだそう。

草が燃えたり

5年ぶりの中国GPということで、サーキット運営に関しては若干の不安要素が見られた。

まず初日にサーキットのコース内にある草が燃えた。理由は現在も不明な模様?

サーキットの舗装もペイントされているのではないかと話題になった(実際は液体アスファルトを塗布する表面処理だったそう)。これに関してはサーキット運営側というよりはFIAがチームとピレリに通達するのを怠ったとも読めるが。

また、決勝中にボッタスがエンジントラブルでリタイアしたのだが、マーシャル10人がかりで押してもマシンが動かず(おそらくギアの問題?)除去に時間がかかり、バーチャルSCを数周行った後、更にSC出動となった。重機が近くになかったのが不思議だ。

同じくリタイアした角田のマシンの除去には重機が使用されたが、一度落下している動画がTwitterに投稿されていた。

一方で中国のF1人気というのは確かに高くなっているようで、グランドスタンドのファンの様子を見るのは楽しかった。今年は中国GPを開催して以来初めてのチケット完売だそう。2019年のボッタスのポールラップ今年のアロンソのレース中のファステストラップを見比べると、1コーナー付近に観客席が増設されているようだし、12~13コーナー付近の観客席っぽいのにいつも人を入れていないエリアもあるので、今後この辺りにも人が埋まっている光景が見られるかもしれないと期待が膨らむ。


ところでハミルトンのカーナンバー44と共に掲げられていた8はどういう意味だろうか?まさか8度のワールドチャンピオンを意味する…?


メルセデス公式アカウントの方では8の画像を避けているように見えるのも趣深い。

ドライバーズパレード…?

先日の鈴鹿で、長年の伝統だったクラシックカーによるドライバーズパレードが突如無くなり大変ショックだったのだが、中国ではついにドライバーズパレード自体が行われなかった。
中国では初期の頃から全員がトラックに乗り込んでコースを一周する方式でドライバーズパレードが行われていたのだが……(2019年の分は公式配信が残っている)。

代わりに、ドライバーがチームごとに2人ずつ出てきて全員がインタビューを受ける形式となった。母語でのコメントも求められたのはフェルスタッペン、ペレス、角田、周。周はともかく、他のドライバーは母語でのコメントが求められたり求められなかったり謎である(通常なら、インタビューを受けるドライバーで母語が英語でないドライバーは全員求められるはずなのだが……)。

近年ではこのドライバーズパレードの光景はYoutubeやTwitter、facebookなどで配信されているのだが、Youtubeでのタイトルが配信前は「LIVE: Chinese Grand Prix Build-Up and Drivers Parade」となっていた。しかし現在では「and Drivers Parade」の部分が削除されている。
また、F1公式サイトにあるタイムスケジュールではこの部分の時間は「Drivers’ Parade」と表記されている。(この部分、例えば2020年に通常のドライバーズパレードが行われなかった時は「Drivers’ Presentation」という記載だった。Youtubeでの映像はこんな感じで、ピットレーン内でインタビューを受けるという形だった。)

パンダヘルメット

周をはじめ、何人かが中国GP特別仕様ヘルメットを用意してきたが、最もインパクトがあったのはアルボンのパンダをモチーフとしたヘルメットだろう。

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