ベアマン(F12024年サウジアラビアGP)

もうサウジアラビアGPの話題はオリバー・ベアマンのみでいいのではと思ってしまう。フリー走行3回目ではベアマンが走ればベアマンが映るような状態で、今GPの目玉だったと言っても過言ではないだろう。

オリバー・ベアマン

虫垂炎で金曜日のFP3から欠場となったサインツに代わり、F2で走っている弱冠18歳のオリバー・ベアマンに白羽の矢が立った。代打ではあるものの、フェラーリドライバーとしては最年少、F1全体を通して見てもフェルスタッペン、ストロールに次ぐ若さでのF1デビューとなる。
フェラーリのリザーブ登録としてはアントニオ・ジョビナッツィ、ロバート・シュワルツマン、オリバー・ベアマンの3人となっているが、ジョビナッツィとシュワルツマンは現地にいなかったということだろうか?

シーズン前はハミルトンのメルセデス→フェラーリ移籍発表に伴い、メルセデスの育成ドライバーであるアントネッリに注目が集まっていたものの、今年F2でのチームメイトであるベアマンもハースで6回ものフリープラクティス出場が計画されており、フェラーリ育成枠では期待がかかっているのが見えたドライバーである。
F2開幕戦のバーレーンはアントネッリ共々下位に沈んでいた(ベアマンの方が調子が悪かった)が、サウジアラビアの予選ではポール獲得。レースではどうか、といったところでフェラーリからの招集がかかった。F1とF2に同時に出場することはできないらしく、その後のレースは全てキャンセル、ポールポジションポイントも予選2位のマイニに渡ることになった。

ベアマンは予選ではQ2の最後のアタックに失敗してしまい、そのタイヤで再度アタックをかけたものの10位のハミルトンには0.036秒届かず。
Q3の進出は逃したが、急遽呼ばれてFP3の一回のみの練習走行、予選・決勝時間帯の路面では一度も走行していないことを考えれば充分ではないか。

予選後のインタビューが抜粋された動画。

ドライバーズパレードでの一幕。インタビュアーの前にやってきたベアマンだが、自身が所属するF2のプレマチームがドライバーズパレードを見ていると知り、きょろきょろ探す様が初々しい。


ドライバーズパレード全体の動画はF1公式YouTubeで見ることができる。

決勝ではマグヌッセンとベアマンだけソフトタイヤでのスタート。
スタート直後の1コーナーをはみ出しながらもうまく切り抜け、SCにも落ち着いて対処し、下位チームのマシン(角田、ヒュルケンベルク)をオーバーテイクし、終盤はソフトタイヤを履いたノリスとハミルトンにタイムを詰められながらも、バトルするような距離までは近づけさせないまま7位でのフィニッシュとなった。
フェラーリのマシンは現状では全体で2位の速さを誇るマシンであるので順位についてはもっと上が望めたと言うこともできるのかもしれないが、本人が言っていた通り「マシンを持って帰って来ること」が達成できたし(ジェッダのようなランオフエリアの少ない市街地サーキットではそれがまず難しい。週末を通してサージェント、周、ストロールが壁にぶつかりマシンを壊している)、落ち着いて周回を重ねていたように思う。F1でのフリー走行を1回しか走行していない18歳のドライバーにとって、上出来な週末だったのではないだろうか。

ファンが投票して選ばれるDrivers of the Dayも獲得。48%という驚異の投票獲得率だった。

決勝後のコメント抜粋

レース後、同国人であるハミルトンやラッセルと触れ合う図。

Oliver Bearman’s 48 Hours in F1, From F2 Pole to F1 Points For Ferrari!
サウジアラビアGPにおけるオリバー・ベアマンの公式まとめ動画。

LIVE: Saudi Arabian Grand Prix Post Race Show
毎レース後に行われる、一時間くらいレース解説聞いたりドライバーが入れ代わり立ち代わり来てコメント聞いたりするやつ(語彙力がなくてこれをどう総称していいか分からない…ポストレースショー…)。26:08付近からベアマンが来ている。

Bearman’s Brilliant Debut + Would Max Move? | 2024 Saudi Arabian GP Review | F1 Nation Podcast
こちらはポッドキャスト。
内容は
05:40 – Max’s 100th podium
10:32 – What’s Checo changed?
21:13 – Would Max ever leave Red Bull?
23:02 – Bearman’s F1 debut: the best ever?
42:13 – Mercedes vs. McLaren
52:21 – Alonso’s great drive + Alpine’s targets
01:02:23 – Driver of the Day
01:12:07 – F1 Academy’s dramatic start
だそう(まだちゃんと聞いてない)。


こちらはSky Sports F1の方のポッドキャスト。リアム・ローソンがゲスト出演。ベアマンに対してもコメントしている。

しかし、去年代打出走したローソンはともかく、リザーブの地位にいるものの未だF1でレースを走ったことのないジャック・ドゥーハンがコメントする立場にいるのは、本人の心情を思うと少し複雑かもしれない。F1 Nation Podcastの冒頭で「少し嫉妬する?」と直接的に聞かれたりもしているが、そりゃそうだろうと…(笑)

最後に、こちらはベアマンの一問一答インタビュー。好きな映画など、ライトな話題に答えている。
動画のキャプションによれば、F1に代打出走する連絡が入る前に撮ったものとのこと。

全く個人的な記録となるが、ベアマンの代打出走決定時に弟がわざわざ電話をかけてきて教えてくれたのだが、仮眠をとっていたので寝ぼけまなこで話を聞いたので非常に驚いたというか、一瞬夢の話かよく分からなくなったというか。ドライバーが体調不良とネットに書かれていても割と本人が週末走れるケースがあるため、サインツの体調不良も「まあ大丈夫でしょう」と話半分に聞いていた為でもある。

体調不良での代打出走というと、22年のアルボンの代打(これも虫垂炎だった)のニック・デ・フリースの件が記憶に新しい。
ちなみにアルボンが虫垂炎になった時は、9月10日(イタリアGP土曜日)欠場発表→9月30日シンガポールGPで復帰と約20日間かかっている。オーストラリアGPにサインツが間に合うのかどうかは分からないが、もしベアマンが続けて代打出走した場合はF2でのレースを通算4レース分逃すことになり、F2選手権のランキング争いからはほぼ脱落してしまう。
フェラーリのバスール代表は「メルボルンとイモラで、彼はF2プロジェクトに復帰する」と発言しており、サインツが続けて欠場する場合は他のリザーブの2人のどちらかが乗ることになるのだろう。(追記:サインツはオーストラリアGPに出場できそう)

追記
フェラーリ公式がサウジアラビアGPの舞台裏動画と、ベアマン関連の動画を出したので貼っておく。


ドライバーズパレード前に”I have no friends here”と言ってるのが印象的。

6:16付近からベッテルからメッセージを貰ったことについて言及あり。

更に追記


ベアマンがやっているYouTubeの個人チャンネルで、サウジアラビアGPについて語る動画が出た。
自分が載っているイタリアのスポーツ紙を大事そうに読んでいる。

更に追記

F1公式YouTubeチャンネルから、サウジアラビアGP決勝中のベアマンにのみ焦点を当てたハイライト動画が出た。実況+チームラジオ(放送中に国際映像で取り上げられたもの)つき、ベアマンのオンボード映像多めの構成。
13分30秒と、通常のレースハイライト動画よりも長い動画となっている。

INSIDE STORY: Oliver Bearman’s Historic F1 Debut | 2024 Saudi Arabian Grand Prix | Lenovo

その他

他の話題は全てその他でまとめる。

ヒュルケンベルク、チルする

予選Q2のトラブルでリタイアとなったヒュルケンベルク、コース脇でチルする図。


個人的には2015年ブラジルGPで同じようにひなたぼっこをしていたアロンソを思い出した。(ちなみに翌年のアロンソはカメラマンになっていた

ハースのマグヌッセンの件

アルボンとの接触で10秒ペナルティを受けポイント獲得が見込めなくなったマグヌッセンが、身を挺して後続を抑えまくってヒュルケンベルクに1ポイントを取らせたチームプレイが割と話題になったりした。
コース外からアドバンテージを得、それを戻さなかった場合、昨シーズンまでは5秒ペナルティだったのだが、後続を5秒引き離して順位を守れることが多くなったので今年から重くして10秒ペナルティにしたとフジテレビNEXTの中継で川井氏が言っていた。

ハースの採った戦略は、個人的には現行ルールの中で行われた真っ当なものだと思われる。問題はレース後のタイム加算でのみペナルティを科すことなのではないかと。(そういえばドライブスルーペナルティはいつから無くなったのだろう)
また、タイム加算と別にペナルティポイントの存在もあるので、現時点ではコース外で抜いてまで遅く走って留まり続ける…というのはそうそう乱用されないと思っているが、どうだろうか。
ペナルティポイントは12ヶ月で12点積み重なると1戦出場停止となるシステムで、マグヌッセンは角田をコース外からアドバンテージを得、順位を戻さなかった件でペナルティポイントを3ポイント貰っている。このまま3ポイントずつ貰うとなると、4回しかチャンスがない。
ちなみにチームの片方のドライバーが他のドライバーをブロックし続ける戦略自体は以前から存在する。例えば21年のペレスなど。通常、チャンピオン獲得がかかると起こりやすい。

アルボン、角田裕毅を封じ込めた“ズルい”ハースF1流ブロック戦術の流行を懸念「ポイントが必要な中団チームなら毎回やるかも」

おまけとして。オコン以下が周回遅れになったことで、トップと同一周回だったマグヌッセンは20秒加算されてもオコンより上の順位である12位フィニッシュとなった。これは単純に不思議ルールである。わかるような、わからんような…。

ノリスのフライングの件

おとがめなし。ふうん。

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